60代ひとり暮らしの貯蓄額は?中央値300万円・平均1,364万円ー63歳の私が気づいたこと

60代ひとり暮らしの貯蓄額を家計簿と電卓で見直すテーブル 暮らしとお金

63歳にもなると、老後という言葉はもう「いつかの話」ではありません。

年金、貯金、これからかかる生活費。
病気になったらどうしよう。
地震、台風、豪雨も心配です。
そのうえ最近は、物価もどんどん上がっています。

考え始めたら、心配の種はいくらでも出てきます。

そんなときに、

「60代の平均金融資産は2,683万円」

なんて数字を見たら、

「みんな、そんなに貯めているの?」

と焦ってしまう人もいるんじゃないでしょうか。

まさぴー
まさぴー

えっ、みんなそんなに持ってるの…?

60代の「平均」と「中央値」はこんなに違う

私も気になって、少し調べてみました。
すると、話はそう単純ではありませんでした。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」を見ると、平均値と中央値にかなり大きな差があったのです。

60代の世帯平均中央値
二人以上世帯2,683万円1,400万円
単身世帯(ひとり暮らし)1,364万円300万円
※金融資産を持っていない世帯も含めた数字です

……300万円?

平均の1,364万円とは、ずいぶん違います。

ちなみに「中央値」とは、
全員を金額の少ない順に並べたとき、
ちょうど真ん中にいる人の金額のこと。

平均だけでは見えない、
「真ん中の人」の金額がわかる数字です。

「ふつうは、どのくらい持っているの?」
そう知りたいときは、平均と中央値をセットで見る。
そのほうが、私たちの暮らしの感覚に近づけそうです。

「平均って怖いな」と思った理由

ここで私は、今さらながら、

「平均って怖いな」

と思いました。

たとえば5人のうち、4人が100万円ずつ、1人だけが5,000万円持っていたとします。
すると平均は、なんと1,080万円。
5人中4人は100万円しか持っていないのに、です。

この平均だけを見て、
「普通の人はこれくらい持っているんだ」
と思ってしまったら、話がおかしくなりますよね。

まさぴー
まさぴー

平均は、たくさん持っている人に引っぱられるんだね!

私も、自分の貯金を後回しにしてきた

えらそうなことを書いていますが、私のお金も計画どおりにはいきませんでした。

コロナ禍。
子どもや親のための、家族の出費。

大きな出来事が重なった時期、気づけば自分の貯蓄はいつも後回しになっていました。

介護で通うたびにかかる交通費は、往復2,500円。
1回ずつなら大きな金額ではなくても、積み重なると家計にずしりと響きます。

今振り返っても、あのころは目の前のことで必死だったと思います。

そして、平均の数字には、こういう一軒一軒の事情は映りません。
同じ300万円でも、その裏にある暮らしは家ごとに違うはずです。

比べるのは「よその家」じゃなかった

テレビやネットでは、

「老後には〇千万円必要」
「60代の平均貯蓄額は〇千万円」

といった言葉をよく目にします。
こういう数字を見ると、つい自分の家計と比べてしまいます。

でも、本当に比べるべきなのは「よその家」ではないのかもしれません。

  • これから自分は、どんな暮らしをしたいのか
  • 毎月いくらあれば生活できるのか
  • 年金はいくら入るのか
  • 今あるお金で、何年くらい暮らせそうなのか

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63歳の私に必要なのは、
「平均より上か、下か」
を確かめることより、こちらを知ることなんじゃないか。
平均値と中央値の大きな差を見て、そう思いました。

近ごろは、毎月のように上がる物価に、家計を見直す日々が続いています。
いつもと同じような買い物でも、以前は3千円台で済んでいたのが、今は5千円台。
本当に驚いています。

だから今は、ひとつひとつ「私にとって本当に必要か」を確かめながら買うようにしています。

人と比べて安心したところで、わが家のお金が増えるわけではありません。
反対に、人と比べて落ち込んだところで、晩ごはんのおかずが一品減るだけです(笑)。

まさぴー
まさぴー

比べる相手は、よその家じゃなくて「自分の暮らし」なんだね!

おわりに

数字は大事。
でも、数字に振り回されないことも、同じくらい大事です。

60代になった今だからこそ、

「みんなはいくら持っている?」

ではなく、

「私はこれから、どう暮らしたい?」

そこから、老後のお金を考えてみようと思っています。


【出典】
金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
※2026年1月21日に公表された訂正を反映した後の資料を参照しています。
※ここでいう「金融資産」は、銀行にあるお金を全部足した「貯金額」とは少し違います。預貯金のうち、日々の出し入れや引き落としに備えている分などは含まれていません。