前編では、母との通院で感じた、病院の入り口まで無理なくたどり着けることの大切さを書きました。
タクシーを必要とするのは、通院する親だけではありません。介護する家族も、自分の家や職場から病院へ向かうことがあります。
私の場合、父も母も、急な連絡を受けて病院へ向かいました。
急な連絡に慌ててタクシーを探した経験から、安心してお願いできる先を、日頃から見つけておくことの大切さを感じています。

夜中でも早朝でも、急な連絡って待ってくれないものね…。
父の危篤で、一人タクシーに乗った夜
若くして亡くなった父の時は、夜中の1時頃に危篤の連絡がありました。
私もまだ若く、一人でタクシーを呼んで病院へ向かいました。
その時の運転手さんのことは、今でも覚えています。
バックミラー越しに、こちらをじっと見ているように感じて、落ち着きませんでした。今思い出しても、嫌な気持ちになります。
早く駆けつけたい気持ちが、わからんのかよ。
そんなことを思ったのを覚えています。
ただでさえ気が動転している時です。安心して乗っていられることが、どれほど大切か。今振り返っても、そう思います。
母の一度目の危篤は、職場で連絡を受けた
母の一度目の危篤の連絡は、昼頃でした。
職場から慌ててタクシーに乗りましたが、道路は空いているのに、なかなか病院に着きませんでした。
その時は、ご高齢で、普段走っている地域が限られているような運転手さんでした。
病院までの移動にこんなに違いがあるのかと気づいたのは、二度目に別のタクシーで向かった時です。
一度目は、私も親戚も駆けつけて母に会うことができました。それにはホッとしました。
二度目は早朝。タクシーが見つからない
二度目の連絡は早朝でした。
母はすぐに亡くなったようで、病院からは「9時前に来てください」と言われました。
すぐにタクシーを探しました。
でも、朝です。予約でいっぱいでした。
なんとか1台、見つかりました。これが、私には本当にありがたい出会いでした。
朝のラッシュで道路が混み合い、なかなか進まない中、その運転手さんは裏道をよくご存じでした。
車幅ぎりぎりに感じる狭い道でも、落ち着いて進み、病院の玄関前までスムーズに送ってくださいました。
お若い方でしたが、言葉遣いもきれい。休日も車で遠出するほど、車がお好きだそうです。
同じ病院へ向かうにも、こんなに違うのかと思いました。

同じ病院へ向かうのに、そんなに違うの?
名刺をいただいた。これは、自分の備えです
その運転手さんには、名刺をいただきました。
いざという時に頼れる連絡先を、手元に残しておきたかったのです。
また何かあった時、安心してお願いできる先がある。それだけでも心強いと思いました。
名刺をいただいた運転手さんからも、ほかの運転手さんからも、タクシー会社によっては、接遇や運転技術の試験があると聞きました。
言葉遣いや乗り降りへの気配り、安心して乗っていられる運転。会社を探す時には、どんな教育や試験をしているかも、聞いてみると参考になると思います。
名刺をいただく時に、次の3つを聞いておくと安心です。
| 聞くこと | 内容 |
|---|---|
| 次の指名 | 次もこの運転手さんにお願いできるか |
| 早朝・夜間の連絡 | 夜中や早朝に連絡する先、電話番号 |
| 予約のしかた | 予約は何日前から受け付けているか |

名刺は、いざという時の自分の備えなのね!
おわりに―頼れる人の連絡先も、暮らしの備え
親の通院に付き添う時も、急いで病院へ駆けつける時も。そして、自分が体調を崩した時も。
いざという時に初めて探すのは、気持ちにも余裕がありません。
私は自分で運転することをやめて、タクシーに助けてもらう機会が増えました。だからこそ、安心してお願いできる会社や運転手さんとの出会いを大切にしたいです。
普段の利用で「この方なら、またお願いしたい」と思えたら、名刺をいただいておく。
頼れるタクシーの連絡先も、私にとっては暮らしの備えのひとつです。
私の経験が、ご自身やご家族の移動を考える時の参考になればうれしいです。
