60代ひとり暮らし― お金の話⑤ ふるさと納税・節税でできる小さな節約術

暮らしとお金

60代シングルひとり暮らし ― 杖・歩行器・車椅子でも自立できる暮らしの整え方

「節税」って難しそう、と思っていた

正直に言うと「ふるさと納税」という言葉は聞いたことがあっても「仕組みがよくわからない」「手続きが面倒そう」とずっと思っていました。

でも調べてみると、仕組みはシンプル。難しいのは最初だけで一度やってみると「もっと早く始めればよかった」と思いました。難しそうに聞こえるものほど、実は知ると単純だったりします。


ふるさと納税 ― シングルでも十分お得

好きな自治体に寄附をすると翌年の住民税や所得税から一定額が控除される制度です。2,000円の自己負担で、寄附額に応じた「返礼品」が受け取れます。

シングルだと控除上限額が低いと思われがちですが、仕事をして収入がある間はまとまった控除が受けられます。

控除上限額のざっくりした目安(給与収入・独身の場合)

給与収入(目安) 控除上限の目安
300万円 約2万8,000円
400万円 約4万2,000円
500万円 約6万1,000円
600万円 約7万7,000円

※実際の額はシミュレーターでご確認ください。

私はトイレットペーパーや洗剤などの日用品、お米、コーヒーを選ぶようにしています。毎日使うものが減るのは地味ながら家計にじわじわ効きます。

「ワンストップ特例制度」を使えば確定申告なしで完結します(寄附先が5自治体以内、給与所得者が対象)。楽天市場やふるさとチョイスなど使い慣れたサイトで申し込めるので思ったより手軽です。


医療費控除を活用する

1月〜12月の間に医療費が年間10万円を超えた場合、超えた分を所得控除できます(確定申告が必要)。

対象になる費用の例:

・病院・歯科・薬局での支払い ・市販の風邪薬・胃腸薬など(治療目的のもの) ・通院のための交通費(電車・バスの実費) ・介護保険サービスの一部

領収書を取っておく習慣をつけると年末に確認しやすくなります。私はファイルに月ごとに入れるだけ。特別なことはしていません。


セルフメディケーション税制

特定の市販薬の購入費が年間1万2,000円を超えた場合、超えた分を最大8万8,000円まで控除できる制度です(医療費控除との併用はできません)。

ロキソニンS、トランシーノ、ガスター10など、ドラッグストアでよく見かける薬が多く含まれています。対象商品にはパッケージにマークが入っています。定期的に市販薬を使う方なら、レシートを保管しておくだけで申請できる可能性があります。


iDeCoは今から始めるべき?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は掛け金が全額所得控除になる年金の積立制度です。

2022年の法改正により60歳以上でも条件を満たせば加入できるようになりました。ただし加入から5年以上積み立てないと受け取れない点と受け取り時の選択で損することもあり注意が必要です。

年齢や働き方によって向き不向きがありますので、加入を検討する場合は金融機関の窓口やファイナンシャルプランナーへの相談をおすすめします。「自分の場合はどうか」を個別に確認することが大切です。


まとめ ― シリーズを振り返って

シリーズ「お金の話」では5回にわたって書いてきました。

① 家電の買い替え費用を積み立てる ② 生活費を把握して見える化する ③ 年金の現実と向き合う ④ 医療費・介護費の制度を知る ⑤ 使える節税制度を活用する

どれも「知らなければ損をする」ものばかり。でも「知ること」はいつからでもできます。60代でも、初めてのことだらけ。それでいいと思っています。

老後のひとり暮らしのお金の不安は「漠然と怖い」から「数字で把握する」に変えることで少しずつ小さくできます。全部一度に解決しなくていい。ひとつずつ、自分のペースで。

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