60代ひとり暮らしー お金の話④ 医療費・介護費の備え ひとりだから考えること

暮らしとお金

60代シングルひとり暮らしー 杖・歩行器・車椅子でも自立できる暮らしの整え方

ひとり暮らしで病気になったら

子供が独立してひとりになってから、一番考えるようになったのが「病気になった時のこと」です。

体調を崩しても、すぐ気づいてくれる人がそばにいない。救急を呼ぶかどうか自分で判断しなければならない。入院になったら、手続きや身の回りのことを誰に頼む?

不安を数え上げるとキリがないですが「知らないから怖い」部分が大きいとも感じています。制度や費用を把握しておくだけで、少し落ち着いて考えられるようになりました。


医療費はどのくらいかかる?

70歳未満の場合、医療費の自己負担は原則3割です。持病の通院が月1〜2回あるとすると毎月の医療費は3,000〜1万円前後が目安になることが多いです(症状や治療内容によって大きく異なります)。

入院になると話が変わります。入院費用の内訳は、医療費(3割負担)+食事代(1食460円・2024年時点)+差額ベッド代(個室希望の場合)など。差額ベッド代は1日3,000〜1万円以上かかる病院もあります。


高額療養費制度を知っておく

知っておくと安心な制度が**「高額療養費制度」**です。

ひと月の医療費(自己負担分)が一定の上限額を超えた場合、超えた分が後から払い戻される制度です。年収によって上限額が変わりますが、たとえば年収約370万〜770万円の方はひと月の自己負担上限がおおよそ8〜9万円程度(目安)。これを超えた分は申請すれば戻ってきます。

事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと病院の窓口での支払いが上限額までで済むので、まとまったお金を立て替えずに助かります。加入している健康保険の窓口やマイナポータルから申請できます。


介護費用の現実

介護経験がある私が一番実感したのは「介護はお金がかかる」ということです。

母の介護を経験して、デイサービス、ショートステイ、福祉用具のレンタル、施設入居……それぞれに次から次へと費用がかかることを身をもって知りました。

在宅介護の費用の目安(介護保険の1割負担の場合):

サービス 費用の目安(月額)
訪問介護(週3回程度) 5,000〜1万5,000円
デイサービス(週2〜3回) 1〜2万円
福祉用具レンタル(杖・歩行器など) 500〜3,000円
介護老人保健施設(入所) 8〜13万円程度
特別養護老人ホーム(入所) 7〜12万円程度

これに加えて住環境の改修費用(手すりの設置など)や介護用品の購入費も発生します。介護保険の住宅改修費用は上限20万円まで補助が出ますが、それ以上は自己負担です。


介護保険だけでは足りない分をどうするか

まず介護認定を受けることが大前提です。要支援・要介護の認定を受けることで介護保険サービスが使えるようになります。認定を受けるには市区町村の窓口への申請が必要です。

ひとり暮らしの場合「誰が申請を手伝ってくれるか」が問題になることもあります。今のうちから地域包括支援センターを把握しておくのが一番安心だと感じています。無料で相談でき、介護認定の手続きも一緒に進めてくれます。その際に自分担当のケアマネジャーが決まるのでどなたが評判が良いのか調べることは最も重要です。希望に沿ったケアプラン提示、介護度に応じた点数組み立て、介護申請の種類の知識が豊富であるなどケア面はもちろん金額にも影響があるので気をつけて下さい。日本は申請しないともらえません。

民間の介護保険を検討する方もいらっしゃいます。ただし保険料と保障内容のバランスをよく確認することが大切です。まず公的制度を把握してから必要に応じて民間を検討する、という順番が良いと思っています。


まとめ

医療費も介護費も「なんとなく怖い」から「把握して備える」に変えると少し気持ちが楽になります。高額療養費制度、地域包括支援センター、介護認定の仕組み、ケアマネジャー選びの重要性―知っておくだけで、いざという時の動きが全然違います。

ひとりだからこそ制度を味方につけることが大事だと感じています。

次回は、ふるさと納税や医療費控除など、節税の話です。難しいと思っていたけれど実は仕事しながらでもできる小さな節約術をご紹介します。

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